従来の中小企業研究は大企業の存在を前提とした中小企業論だった。そうしたことは得てして大企業に対する弱者の救済としての中小企業論であることが多いが、本書は中小企業の役割を新しくとらえ直すための中小企業論である。 企業の多様性と持続可能性の視点から中小企業を分析しようとの試みであり、経済の仕組みだけではなく、多様性を包摂でき、変化に対応できる社会や個人の在り方が今後ますます問われてくるであろうから、その在り方に応えられる中小企業論となっている。
序章 本書の中小企業論の特徴 第1章 中小企業の現状 第2章 中小企業の存在理由(生産費用編) 第3章 大企業の登場と中小企業の存在理由(取引費用編) 第4章 日本における中小企業の歴史 第5章 二重構造論とその背景 第6章 日本における産業構造の変化と中小企業 第7章 産業集積と中小企業 第8章 産業クラスターによるイノベーションの創出 第9章 日本の大企業内アントレプレナー育成の不調と地域への期待 第10章 アントレプレナーを育てる地域の研究 第11章 産業構造と中小企業 第12章 下請構造と中小企業 第13章 農村型中小企業とアントレプレナー 第14章 中小企業を支援する様々な団体 第15章 多様性と持続可能性の視点で考える中小企業
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