中小企業白書2020年版を要約した『図解要説「中小企業白書」を読む』 の刊行は、平成20年、東洋大学経済学部・安田武彦ゼミ〔専門:中小企業論〕の有志が、『中小企業白書』を学ぶ過程で「白書研究会」を立ち上げ、白書を分かりやすく要約したことに始まる取り組み。大学生の手で一般に読みやすくした簡易版なら、分量が多くて難解な白書もより多くの人に内容を伝えられるのではないだろうか、という思いから、安田教授の監修のもとで書籍出版に至り、今では安田ゼミ3年生の伝統の取り組みとなった。特徴として左ページの解説に即した図表を右ページに対照させるなど、もとの白書にはない「読みやすさ」に細部までこだわっている。「手軽に白書が理解できる」として例年好評で、「中小企業診断士」の試験にも効果的であり、企業研修などでも利用されている。
第1部 令和元年度(2019年度)の中小企業の動向 第1章 中小企業・小規模事業者の動向 第2章 中小企業・小規模事業者の労働生産性 第3章 中小企業・小規模事業者の新陳代謝 第4章 中小企業・小規模事業者の多様性と役割・機能 第2部 新たな価値を生み出す中小企業 第1章 付加価値の創出に向けた取組 第2章 付加価値の獲得に向けた適正な価格設定 第3章 付加価値の獲得に向けた取引関係の構築
東洋大学経済学部教授。独立行政法人経済産業研究所客員研究員東京大学経済学部卒業、通商産業省入省。スタンフォード大学客員研究員、信州大学教授、中小企業庁調査室長を経て、現在に至る。中小企業庁在籍時、5回にわたり中小企業白書の作成に携わる。特に2002-2004年の3年間は調査室長として白書全体を取り纏めた。主な著作として、『企業の一生の経済学』(共編著,ナカニシヤ出版)、『日本の新規開業企業』(共編著, 白桃書房)、『アントレプレナーシップ入門』(共訳, 有斐閣)がある。
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