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ホーム >  オンラインストア >  医療・健康関係 >  Dr. スーザン・ラブの乳がんハンドブック

Dr. スーザン・ラブの乳がんハンドブック

著者名 スーザン・ラブ 著
石井誠一郎 蔵並勝 監訳
判型 A5
頁数 544
定価 3,024円
(本体2,800円+税)
ISBN 9784496040443
アマゾンで購入

→この本の内容

全米のベストセラーで世界各国で翻訳されている「乳がん」の定本。乳がんの発見から術後の生活まで幅広い情報を満載した。(日本図書館協会選定図書)

→この本の目次

PART1 正常な乳房
PART2 乳腺患者の診断
PART3 乳がんの予測と治療
PART4 乳がんの診断
PART5 乳がんの治療
PART6 乳がんとともに生きる

→本書の「中身拝見」

はじめに:第3版の出版にあたって

Dr.Susan Love’s Breast Book (ドクター・スーザン・ラブの乳房の本)の初版が出版され、10年がたちました。この第3版で取り上げたテーマは、現在最先端の研究が行われています。
日進月歩で新しい研究成果が発表される分野のため、ある時点での最良と思われる考え方についてお話しします。私たちは新しく得られた知見を、それが単なるパズルの1ピースで、重要かどうか分からなくても、すべての回答であるかのように発表してしまうことがあります。
それはちょうど“盲人、象を触る”の寓話のようです。“一人の視覚障害者が象の尾を触って、意気揚々と言いました。「ゾウとは、長く、ひものようなものです」。次の者は、象の鼻を触って「これは何だろう。ゾウとはあつい蒸気を出す長い円筒形の動物です」。足を触った者は「みんな何を言っているの! ゾウは硬いゴムのように皮に包まれた大きな骨を持った動物です」。3人とも部分的には正しいことを言っていたのですが、いずれも象の全体像を知らなかったので、正しく表現することができませんでした。
医学の世界では、象のしっぽの一本の毛について細かく検討しがちになります。それらは、次のピースにつながる情報の一つとして大切な情報となります。ところが、一本の毛から全体像を説明しようとすると問題が出てきます。私たちが、乳がんについて情報を集め、理解しようとし努める限り、新しい治療法開発の試みが絶えることなく行われるでしょう。いつの日か乳がんの全体を理解する日が来ることでしょう。
乳がん研究における最も素晴らしいニュースは、科学的アプローチの進歩です。今や乳がん研究は、病気の診断だけでなく、乳がんになる可能性を予測し、ひいては発病の予防に向かっています。乳管洗浄法と乳管内病変の研究は、乳がんの早期診断研究の突破口となることが期待されています。
近年、タモキシフェンや、予防的乳房切除術などによる乳がんの危険率の減少効果が明らかになってきたことから、そのような診断法の有用性が注目されています。今や乳房レントゲン撮影(マンモグラフィ)のような病気のあるなしを診断するレベルから、“がん”になるかもしれない細胞の変化をとらえる時代になってきました。
もう一つの大きな変化は治療の考え方です。私たちは、よく乳がんのことを話す際に「“がん”との戦い」「彼女は“がん”との戦いに負けました」などと戦争にたとえて話をします。
これは“がん”を外からの侵略者であるかのような考えに基づくためで、治療の目標もすべてのがん細胞を殺すことになります。手術、放射線治療、そして化学療法(抗がん剤治療;切って、焼いて、毒を盛る)という現在行われている治療法は、健康な細胞を傷つけず、がん細胞を治療することを目的としながらも、まだまだ荒削りな治療法です。
がん細胞は体外からの侵略者ではありません。がん細胞はあなた自身の細胞なのです。“がん”とは、自分自身のコントロールが狂ってしまった細胞による病気なのです。そこで細胞のまわりの環境を変えることで、がん細胞に新しい秩序を回復することが可能ではないかと考えられるようになってきました。
カリフォルニア州バークレーの研究者であるMina Bissel(ミナ・ビッッセル)は、“がん”の変異を持った細胞を、正常な乳房組織と共に生育させると、その細胞が正常のようにふるまうことを報告しています。このことや腫瘍細胞の休眠状態(体内にがん細胞はあるが、増殖せず、冬眠のような状態にあること)の考えなどは、抗がん治療とは、必ずしもがん細胞を殺すだけでないことを意味しています。場合によっては抗がん治療として腫瘍を殺すことでなく、腫瘍増殖のコントロールを行うことがかえって良いのかもしれません。
化学療法一辺倒の治療から、内分泌療法(ホルモン療法)の重要性も再認識されていきました。初期に行われていた乳がん全身治療法は卵巣摘出術でした。それが今また、現代の治療として行われています。一方、特定のがん細胞の重要なポイントに向けた標的療法が試みられています。
この第3版で、私たちはもう一度原点戻り、ほとんどすべての章で加筆変更を行いました。解剖学の章についても内容を変更しました。第2版の“はじめに”の章で「手を付けずにいる唯一の章は解剖学の章です」と書きましたが(ありがたいことに乳房は未だに胸の上にありますが)、最近の研究により、これまで以上にいくつかの重要なことが分かってきました。
乳管診断について第17章で述べているように、最新の乳管構造の研究は、乳がん早期診断と治療の可能性を示しています。そこでは乳房を、2つの“乳房”組織ではなく、6から9つの腺葉からなる2セットの乳汁分泌システムとして研究を行っています。
第2版出版以来、乳がん遺伝子であるBRCA1とBRCA2の検出と異常を見つける検査法は進歩しました。異型性の過形成として知られている細胞は、現在、潜在的な可逆性のある前癌状態として乳がん発生との関係が注目されています。乳がん予防の可能性は、内分泌治療薬であるタモキシフェンが乳がん発生高危険群の女性に対し発がんのリスクを減少するという最近の報告から現実味を帯びてきました。このことは近年の著しい乳がん研究の進歩の一例です。
新しい療法の多くが、遺伝子学と分子生物学的研究成果に基づいています。
第3版では、より深い理解を望んでいる方のために分子生物学の章を加えました(日本版では未記載)。乳がん高危険群の女性に対する、乳管細胞の研究により、第4版では、乳がん固有の遺伝的欠陥について述べられることを期待しています。
治療も変わりました。手術法として、不必要な脇の下のリンパ節をとらない見張りリンパ節生検(センチネルノード・バイオプシー)や乳房再建を考慮した皮膚を取らない乳房切除法なども行われるようになってきました。そして放射線治療法の進歩とタキソテール(ドセタキセル)とタキソール(パクリタキセル)などの新規化学療法薬の使用も可能になりました。多くの内分泌治療薬が開発され、再発された方達に対する多くの治療のオプションを手にすることができるようになりました。
新しい医療技術の進歩は、より多くの乳がんを患った女性達の治療と、不幸にして再発された女性に対し病気のコントロールを可能にしました。さらに、生活の質(クオリテイー・オブ・ライフ:QOL)の維持も考慮するようになりました。化学療法に伴う骨塩の減少や倦怠感などについて報告されていますが、私たちは治療の生活の質に及ぼす影響に注目しています。
乳がんを患ったことによる心身のストレスに加え、化学療法の副作用による薬剤性早期閉経に陥ることがあります。このような女性達や婦人科でのホルモン治療の危険性を心配している健康な閉経期の女性達のために、閉経とその徴候について1章を加えました。第2版で将来有望な治療法として紹介した骨髄移植は、その後の検討で有効性が否定されました。
一方、初版の時にはなかった新しい活動が起こってきました。私たちが“ゾウ”をより詳しく説明しようとすればするほど、変化は生まれてきます。私の立ち上げた新しいウェブサイト(http//:www.SusanLoveMD.com)は、新しい変化の理解の手助けになります。もちろん本を紐解くことも大切ですね。
私たちの夢である乳がん撲滅の活動はこれからも続きます。今、私たちは、かつてないほど夢に近づいてきたのではないかと思います。私たちが研究室で、病院で、そして社会に向かって活動を続けることが、それらの解決の近道となることでしょう。

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