第18回「502教室のコラム」NEW!

金 世永(中小企業診断士)

診断士 このコラムをお読みいただいている受験生の皆さん、学習ははかどっていますか? 当初計画した学習スケジュールの進捗状況は、いかがでしょうか? 順調に学習計画をこなしている方、少し遅れ気味で何とか当初のペースに戻そうと奮闘されている方、ずいぶん遅れ気味で半ばあきらめモードになりつつある方、そもそも計画らしい計画は立てていらっしゃらない方等々、いろいろな方がいらっしゃると思います。

私が受験生活を送っていた頃は、Excelで学習計画表を作成し、縮小印刷して手帳に貼り付け、いつでも確認できるように肌身離さず持ち歩いていました。今週は企業経営理論、来週は財務・会計、その翌週は生産管理といった具合に、比較的ざっくりした計画ではありましたが、その計画表をペースメーカーに、テキストの熟読や問題集チャレンジ等に取り組んでいました。仕事をしながらの学習でしたので、まったく勉強できない日も多々ありましたが、その都度手帳を開いては進捗状況を確認し、必要に応じてスケジュールの修正も行いながら勉強を進めていたことを、いまでも鮮明に覚えています。

診断士試験は学習範囲がとても広いため、ひと通りテキストを読み込むだけも相当な時間を要します。ようやく読み終えたと思っても、最初の頃に読んだ内容はすっかり忘れていたり、一度チャレンジした問題であっても、再度トライすると同じ問題でつまずいたり、そんなことは日常茶飯事でした。それでも、めげずにくり返しテキストを読み、問題集を解いて、知識を深める。その連続でした。

診断士資格は、いまやビジネスパーソンにすっかり人気の資格となりました。社団法人中小企業診断協会発表の「第1次試験の統計資料」※によれば、平成22年度1次試験の申込者数は21,309人で、受験者数は15,922人とのこと。申し込みこそしなかったものの、診断士を目指して学習中の方も多数いらっしゃるでしょうし、毎年数万人のビジネスパーソンが、この資格を取得するために努力していることがわかります。

合格率を見ると、診断士試験の難しさを改めて実感しますが、難しさの1つの要素として、1次試験の合格に有効期限が設けられていることが挙げられます。有効期限を設定することの意義や重要性は十分に理解しているものの、私も受験当時は、この制度のおかげでずいぶんと苦労しました。決して簡単な試験ではない、だからこそ価値があるのだと自分に言い聞かせては、何度もチャレンジをくり返したものです。

中小企業を取り巻く環境は刻々と変化しており、経営者も日々変化する経済経営環境と向かい合っています。「変化への適応こそが、企業の生きる術」と言いますが、中小企業を支援する立場である診断士も同じく、もしくはそれ以上に変化対応力が求められます。そうした認識のもと、私は今日も明日も新しい情報や知識に触れ、それらを知恵に変換できるよう、取組みを続けています。とは言え、漠然とそれらを行っていては、なかなか自らの糧になりません。そのため、受験生時代とは少しスタイルが異なりますが、いまでも新たな知識の習得のために、計画的に学ぶ努力を心がけています。とにかくまずは、計画を立てること。そして、行動・チャレンジをすること。こうした取組みがあってこそ、その延長線上に合格という成果があるのです。

先ほど1次試験の申込者数と受験者数をご紹介しましたが、数字に開きがあったことに、皆さんはお気づきになりましたか? 決して安くない受験料を支払って申し込んだものの、結局は受験しなかった方々が、4人に1人もいらっしゃるのですね。この数字には、私も驚きました。

申し込みんだのに受験しなかった、もしくはできなかった理由はさまざまだと思いますが、当初計画した受験勉強がなかなかはかどらず、受験を断念された方も多いのではないかと思われます。申し込みをした瞬間から試験当日まで、改めてタイムマネジメントを心がけ、学習に取り組んでいれば、受験を断念する方がこれほど多くはならなかったのではないでしょうか。

タイムマネジメントの重要性を認識すること。これは、試験合格のみならず、ビジネスパーソンとして、非常に大切なことですね。私自身、このコラムを書きながら、その重要さと難しさを痛切に感じている今日この頃でした。

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