第1回「502教室のコラム」走りながら考える

及川勝永(中小企業診断士)

こんにちは。診断士の及川勝永です。同友館のHPリニューアルにともない、診断士受験生向けのコラムを担当させていただくことになりました。どうぞよろしくお願いいたします。

診断士になって5年半が過ぎ、2次試験の合格発表日に開設した診断士受験生向けのコミュニティサイト「502教室」も、今年で6年目を迎えることになりました。振り返れば、あっという間の5年半でした。

昨今では、不況の影響もあってか、自分の付加価値を高めるために診断士受験の門をたたく人が増えてきているそうです。資格取得を志す理由は人それぞれだと思いますが、診断士になって何をしたいのか、いつ独立するのか(そもそも独立できるのか)、といったゴールのイメージを明確に持っている人は、それほど多くないでしょう。

診断士を主役にした映画やドラマでもあればイメージしやすいのですが、診断士がどのような仕事をしているのか、一般の人にはなかなか想像がつきません。また、その学習範囲は膨大なため、1次7科目+2次4事例を通じてどのような知識とスキルを得られるのか、そして、合格レベルの知識とスキルを持った自分がどのような人間になっているのか、イメージすることが難しいのです。

本来ならば、明確なゴールのイメージを持ってから、資格取得に向けて走り始めるのが理想です。最初の1歩を踏み出す前にいくら考えても、出てくる答えは机上の空論でしかないからです。悩んで、なかなかその1歩を踏み出せない人もいますが、残念ながら答えは出てきません。むしろ、限られた時間しかない人生、悩んで時間を過ごすのはもったいないですよね。

「502教室」の受験生ブロガーにも、診断士の学習をするかたわら、機会を見つけて診断士と交流を持ち、話を聞き、考え方をぶつけ、フィードバックを受けながら、自分の合格後のイメージを「走りながら考えている」人が多数います。私も、漠然とした理由で診断士受験を志したので、2年間の受験生時代、診断士にいくつもの質問をぶつけ、自分の将来像を少しずつつくり上げていったのを思い出します。

また、「走りながら考える」のは受験生時代だけでなく、合格後も同じです。ある合格者が、独立を考えているが、自分でもできるかどうかわからない、と悩まれていました。
「じゃあ、手始めにブログで情報発信をしてみたら? 自分の専門性をアピールしてもいいし、内容は何でもいいから。発信することによっていろいろなフィードバックを得られるから、独立を考えるうえでの参考になると思うよ」
そんなアドバイスをしたところ、
「いや?。実は、ブログはもう書いているんです」
という返事。
「なら、話は早い。フィードバックをもらいやすいように、『502教室』でリンクさせていただきますよ」
とブログのURLを聞くと、
「う?ん。まだ内容が不十分なんで、もう少しまとまってからリンクをお願いしたいんですけれど」
「じゃあ、いつ頃?」
と聞いてみると、
「自分で何が書けるのか、自信がなくて……」
この言葉を聞いたときは、本当にもったいなく感じました。

人間誰しも、先の見えない道を歩くのは不安です。でも、まずは走り始めることによって、少しずつ先の風景を知ることができ、方向も見えてくるようになります。万が一、道を間違えたと気づいたら、そこからやり直せばいいのです。それまでの経験はムダになりませんし、少なくとも何もしなかったより、得るものがあるはずです。
診断士受験をしようかしないか迷っている皆さんには、まずは1歩、走り始めてみることをおススメします!

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